こんにちは、特殊清掃.ASIAです。
今日は札幌市南区の猫ちゃん多頭飼い部屋の消臭で通算10回目の訪問になります。
今回の現場はは引き渡し日に余裕があることで少し、”実験的な消臭”を行わせて頂きました。
消臭のセオリーは匂いの源の除去・清掃を行い、オゾン脱臭という流れです。
しかし、今回は「ある程度の清掃でどこまで臭いが減るのか?」を段階的に確認しながらの作業を行いました。
「オゾン脱臭機のみである程度、臭いが取れるのか?」という実験です。
・・・というのも、私の持論では清掃がいい加減だと消臭効果も薄いということです。
ただ、高性能のオゾン脱臭機のスイッチを入れるだけで本当に臭いが取れるのなら清掃はそれほど必要なく、技術の差は無くなるという仮説です。
結論から申しますと、「臭いの除去や封印が出来ていなければ機械の力では消臭しきれない!」ということでした。
どこを重点的に行うのか、どこをやらないといけないのかそういった経験値、技術力、知識、道具がない業者が増え、「特殊清掃やっています」と名乗られても依頼者が困ることになりますし、同業者である我々も白い目で見られてしまいます。
業界全体の底上げが必要です。
猫の糞尿臭の消臭作業
【8~9回目の作業】
各部屋の窓ガラス、サンの清掃です。
本来なら最初に行う作業です。
ガラスが完全に曇っていました。
実はここからにおうことは知っていましたが、”あえて”残していました。
ガラスが8枚で裏表で16枚、それと写真には写っていませんが上部に横長のガラス戸が同じくあります。
その他の部屋もありますからガラス清掃だけで1日かかりました。
やはり表面積が大きいので尿なども付いているはずです。
サンには餌や糞なども乾燥してついております。
また見た目的にも綺麗か汚いかで視覚効果的に「臭いそうな雰囲気」を感じてしまいます。
意外にこれが重要で、視覚を通じて脳が「くさい」と錯覚してしまうこともあります。
あと、木材の部分には確実に臭いが浸みこんでいます。
交換になる可能性も高いですが、まずは臭気を封じ込めないといけませんのでこちらも表面を削って綺麗にします。
【10回目】
臭気を強く感じる部屋の床や棚をサンダー掛けをし、表面を削ります。
見た瞬間に匂いそうな感じがしませんか?
マキタのバッテリー式のサンダーです。
強力でありますが研磨パットがすぐにすり減って無くなってしまいますので都度交換です。
ケレン作業というやつです。
床の色が綺麗になっていくのがわかりますでしょうか?
全面行ったあとに企業機密の防臭剤(こうすると消臭企業っぽいですね)を塗布して封じ込めます。
床は粉塵がそれほど飛ばないのですが、棚などは飛んでくるのでゴーグルと雨合羽を来て、作業してもらいました。
作業前です。
先ほどのケレン作業をおこなった後、掃除機かけして粉塵をとり防臭剤を塗布します。
ちょっと暗かったので作業前後はよくわからないと思うので同様の作業を押し入れで写真撮りました。
上下で色が違うのがわかると思います。
この作業では粉塵から猫臭がしましたので、まだにおいが残っている証拠です。
弊社の岸野君もホコリまみれになって頑張ってくれました。
キッチンや洗面所はそれほど臭いがありませんでしたが、細かい猫の毛がついていました。
一応、シンクは磨いてみました。写真だとあんまり差がわかりにくいですね。
現場引渡し前に・・・
最後に匂い戻りがないか、確認するため窓を閉め切りしばらく空気の流れを遮断し放置します。
また最近は気温が上がってきていますので、臭いも出やすくなっています。
余裕をみて、ご依頼者様への引き渡し日は来月になります。
今日で作業自体は終了ですが、当初の状況から比べると格段に減臭することに成功しております!!
これでリフォームを行えば、ほとんどわからない状況になると思います。
冒頭の実験のお話にもありますが、「匂いの源」を除去、清掃するには時間がかかります。
ですから、「消臭なんて機械のスイッチ入れれば終わり」なんて言う業者には絶対に依頼しないでください。
また、消臭剤も何種類か使用しましたが、このレベルになると殆ど効果がありませんでした。
消臭剤はあくまでも補助的な役割であって、消臭剤のみで臭いが消えるのは初歩的な緩いニオイだけでしょう。
消臭の世界は知れば知るほど奥が深く、難しいものです。
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