こんにちは、特殊清掃.ASIAです。

終戦記念日の8/15は石狩市で発生してしまった孤独死現場の遺品整理及び特殊清掃でした。

孤独死のご依頼、本当に増えています(ウソや水増しではなく多くなっています!)

ご依頼者は故人の息子様からで死後10日前後で発見されたようです。

背景としてはお父様が一人暮らしをされていましたが、元・大工さんだったので自分でプレハブを改造して生活しやすいようにしていたそうです。

物置にはお風呂、外には仮設トイレなど随所に工夫がしておりました。

スーパーハウスなどとも言われていますが細長く全体で8畳~10畳程度の広さでしょうか?

カラオケの機器やコンポ、尺八やギターなどもあり好きな音楽に囲まれて生活していた様子が伺えました。

ペットで買っていたトカゲちゃんも生きていました。
彼(性別不明ですが勝手にオスだと思っています)はちゃんと引き取り手があるのでご安心下さい。

『孤独死』というと悪い印象ばかりかもしれませんが、本人にすると大好きな環境で生を全う出来て幸せだったのかもしれません。

ただ、今回は室内空間が狭いこともあり、室温が高くなりがちで体液の滲出が激しく、ハエやウジも当然多くいました。

久しぶりに防護服と防臭マスクをするほどの現場でした。(作業員の感染症予防や二次感染予防のためにも防護服を着るのが基本なのですが、あまり重篤ではない場合や死後の状況判断などを総合的に考えて着用しないことも多いです)

石狩市の孤独死現場特殊清掃~1日目

①粗消臭

臭いがあまりにも強かったので一番最初に30分ほどオゾン発生器をかけ「粗消臭」を行いました。

外に家財を搬出するのにも臭いを少し弱める狙いがあります。


因みに写真奥までは見えませんが右側に自作ベッドがあってそこで亡くなられたようです。
体液がそこを中心に流れ出ておりビニールを敷いていますがすでに体液でヌメヌメになっている状態です。

足から伝わる感触は気持ちの良い物ではありません・・・。

「でも、誰かがやらねばならぬ仕事です!!」

カーペットなども何重にも敷いていたのですが浸透して汚染されていました。
カーペットをめくるたびにウジがいましたので放置しておけばこれらがハエに孵り、またハエが大発生するということになります。

②家財道具の撤去、搬出

次に家の中にある物を搬出していきます。

全てニオイがひどいのでリサイクルのことは考えず全て廃棄処分となります。

どこの会社とは言いませんがこういった現場から出た物もリサイクルショップで販売しているところもあるそうです・・・。

自分がもし買うとしたら申し訳ないのですがイヤです・・・。

そこまでしてリサイクルする必要があるのかは各経営者の判断と購入される方の判断ですが、何も知らされていない方は一生知らない方がいいんでしょうね・・・。

少し話が逸れましたが色々と延長コードの配線やらバン線やらネジ、釘のオンパレードでした。

意外にこの撤去に手間取り時間がかかってしまいました。


我々もゴム手袋を装備しているので写真がなかなか撮れないので申しわけないのですが、少し片付けが進んだシーンです。


ウジやハエのさなぎの抜け殻なども掃除機で掃除していきます。
足の裏などに付着したまま移動すると他の場所も汚染してしまうからです。

③法令順守の廃棄方法

午前中に石狩市の一般廃棄物収集運搬事業許可を持つ道央興産(有)様に事前に予約していましたので回収に来てもらいます。

実は本日中に廃棄作業は完了させる予定でしたが、終わりきらず次の日も回収してもらうことになりました。


一廃、産廃業者さんはけっこう愛想の悪い人が多いのですが(コラコラ)こちらは感じが良いスタッフが多い会社なので石狩市の方でゴミの回収でお困りの方は相談してみてください。

④体液が浸みている『汚染箇所』の除去

床の広範囲にわたって汚染されていたので切り取ります。

切ったコンパネは結構ニオイを発します。
この『臭気の発生源』をそのまま残しておいてもニオイはいつまで経っても消えません。

消臭剤とオゾン脱臭のみで消えるほど孤独死現場の『腐敗臭』は甘くありません。

しかも体液はまだ乾いていなくて半生状態でしたから除去しないといけません。

下記の写真は床板が何ミリか調べるのに小さく切ったところの状態ですが、どこから進出したのかウジの抜け殻が大量にありました。
人間が思ってもいないところにハエも卵を産み付けるようです。

⑤消臭作業

まだ清掃が完璧に終わっていませんが、本日の作業の終了に消臭剤を散布し、オゾン脱臭を行いました。

最初の防臭マスクをしないといけない状態から、現段階でマスクが無くても呼吸が楽に出来るレベルにまでは軽減しました。

一日でここまで臭いを軽減できるのも高性能オゾン脱臭機があればこそです!

低スペックのオゾン脱臭機だと一週間以上かかるでしょう。(もしくはそれでもニオイは残る)

また明日床や窓などの清掃を行い、仕上げ消臭を行う予定です。

石狩市の孤独死現場特殊清掃~2日目

昨晩にご遺族の弟様がお部屋の確認に来て、「作業を手伝うので床とキッチンも撤去しよう」ということになり廃棄回収前に撤去することにしました。

ちょっと廃棄代が加算されてしまう旨を伝えております。

そして、キッチンなども解体・搬出しました。

解体の模様は写真を撮っていませんでしたので下の写真で風景が変わっています(笑)

⑥仕上げ清掃

今日はカイコーポレーションが8月に新発売したグランバイオ”プロ”というバイオ系の消臭洗剤を使用してみました。
5Lで7800円(税抜き)×3本セットじゃないと購入できないので25,272円です!!(いいお値段ですね~)
今後、また改めてご紹介させて頂くと思います。


壁に20倍希釈した洗剤を散布して雑巾で拭き取ります。
FFストーブと併用して薪ストーブも使用していたからなのか、あちらこちら真っ黒でした。

また、天井の照明も掃除します。

蛍光灯も真っ黒でほこりと死臭が混ざって臭いが残っていました。

左側が清掃前、右が清掃後の蛍光灯です。
見えないといえば見えないですが、こういったところからフワッとしたニオイが出る可能性があります。

特に蛍光灯やストーブなど熱を発する物、換気扇、換気口などの風の通り道は注意が必要です。

最後に床の清掃になります。

床は土足で作業していたので汚れていることと美観的なことも含めて綺麗にした方が絶対にいいです。

最後は床は裸足であがれるレベルまで綺麗にしました・・・最後の綺麗になった床を撮り忘れましたが汚水回収して清水でモップ拭きもしてきちんと綺麗にしていますのでご安心下さい。

2日間で殆ど、臭いを感じないレベルまでもっていくことが出来ました。

ご依頼者様からの感謝のお言葉を頂き、また弊社のブログもよく読んで頂いていたそうで今回はご期待に沿えたことと自負しております。

弊社へのご依頼ありがとうございました。

⑦現場研修

8月15日~16日の二日間にかけて「株式会社Departure」の堂守社長が現場研修に来ました。
※HPは現在作成中

私の前職である㈱ルーツオブジャパンを退社後に堂守氏が入れ替わりで入社したので直接一緒の現場に入ることはありませんでしたが、独立起業したのをきっかけに「特殊清掃の現場を体験させてもらいたい」ということで2日間にわたり作業を一緒に行いました。

8月中はすでに遺品整理やごみ屋敷などの作業には従事してもらっていましたが、特殊清掃はあまり得意ではないので敬遠していたところがあったのですが、今後の需要を見込んで参加を決意したようです。

私共が体液がついた布団などを平気な顔をして持ったり、「臭いがここまで減らせることが出来るのはすごい」という感想でした。

今の時代、ネットで知識や情報は収集することが出来ますが、実際に経験しないとわからないことがたくさんあります。

特に特殊清掃は机上の空論では進まないことが多く、一つとして同じ現場はありません。

私共もお蔭様で多くの現場を体験させて頂いておりますが、毎回勉強の連続で試行錯誤しながらの作業です。

北海道は本州と比べ、独特の気候や住宅構造の違いなどがありますので、北海道は北海道の特殊清掃業者がもっと多く隆盛し、情報共有をすることで技術向上をすすめていかねばならないと考えています。

また、北海道は人口の大半を札幌圏内で占めていますが、各地方にも困っている方は大勢います。

弊社の「技術」と「志」を同じくした同志が増えないと、未熟な業者が跋扈するような業界では未来がないと考えております。

孤独死現場、ごみ屋敷、ペット臭などでお困りの方は勿論、同業他社さんからのご電話もお待ちしております。

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