こんにちは、特殊清掃.ASIAです。
4月上旬に見積もり依頼があり、ご依頼を頂いた恵庭市の某店舗の火災消臭現場の一部をご紹介します。
1階が事務所で2階が居住区間になっているところで火元が1階でした。
本来なら1階と2階部分の鉄骨の柱などは重点的にケレン作業や清掃を行いたかったのですが、リフォーム業者さんの都合と仕事を休んでいられない状況下にあるということだったので、「最高の施工ではないが、それなりの施工で・・・」というプランで行うことにしました。
ですから、将来的には、「どこからかスス臭いニオイがする?」ということも考えられるのですが、会社の売上の関係もあってそうは言ってられない状況とのことです。
名前は申せませんが、扱っている商品が大変評判のよいお店ですから、早く通常営業に戻してあげたいと思っています。
火災消臭作業 作業1回目
2階の居住スペースですが見積もり時はまだ壁紙もボードもあり家具も残っている状態で部屋にはスス臭が充満している状況でした。
私たちが一度清掃と消臭作業をする前に床などを事前にリフォーム業者さんに剥いでもらうことにしておりました。
その後、剥いだ後を見に行くと予想通りと・・・いうかススが結構入り込んでいました。
これをある程度除去しなくてはなりませんが、躯体にダメージを与えないように表面部分だけをサンダーで削ることにしました。
幸いにして焼けてはいないのでそれほど建築構造に影響はないと思います。
粉塵を吸うと身体によくないので防塵マスクとゴーグルを装備しております。
これまた徹底的に作業したいところですが、予算と日程の関係でここまでの作業となります。
(※もともとケレン作業自体が見積内容には入っていませんのでサービスです)
案外、表面上はなんともなくても剥がしてみると空間に煙と炎が走り焦げていることが多々あります。
特に下の階が火元の場合は煙は上に上がりますから、上の階には見た目以上のダメージがあります。
ですから、表面だけ見て判断してはいけません!
一旦これで弊社の作業は中断し、リフォーム工事に入り封鎖します。
そしてある程度のリフォームが終了したら再度、仕上げの消臭や清掃に入ります。
火災消臭作業 2回目
実は上の階とは別に1階の作業部屋が少し臭うということで急遽出動しました。
空気の流れの影響でどうしても臭いが溜まりやすい箇所が出てくるものです。
実際に2階のリフォーム作業途中でしたので階段や1階天井と2階床下の隙間から臭いが流れてきた可能性もあります。
ですから、「今は簡易消臭しか出来ませんよ」ということは事前にお断りして作業に入ります。
今回は消臭剤を散布してオゾン脱臭を2セット行いました。
最初に比べると落ちた気がしますが、まだ油断は出来ません。
次の作業の時に再度確認を行って臭うようならまた同じ作業を行います。
無臭とは?
人が無臭と感じる基準は様々です。
各ニオイ物質に対する「嗅覚閾値」(きゅうかくいきち)にも個人差があり、同じものを嗅いだ場合でもにおいがあると感じる人もいれば無臭に感じる人もいます。
また、「順応」によってにおいの感度が低下している場合や生理的、心理的影響によりにおいが意識されない場合もあります。
わかりやすい例でいえば「自宅の臭い」は居住者は「無臭」と感じますが他の人は「その家独特の臭いがある」と感じることがありますよね?
自分の家は無臭という”思い込み”が無臭の評価に結びつくこともあり心理的な面と順応という面があります。
ですから、火災にあったお宅の住人は火事があったことを知っているので「臭いがする気がする」となりますが、何も知らない人は何も感じないい、気にならないということが多々あります。
これは火災に限らず、ニオイに関する仕事をしていると出てくる問題です。
人の嗅覚ではなく機械だとどうなのか?
弊社でも臭気測定器を使用しますが、これはあくまでも”参考値”として使用しており絶対ではありません。
保険のようなもので心理的な安心感を与えるために使用しているとも言えます。
だからといって適当なのかというとそうではありません。(弊社も加盟している日本除菌脱臭サービス協会推薦の機械を使用しており約40万円の代物です。)
作業前と作業後で同じ気温、同じ湿度であれば条件が同じですがそういった場面は研究室のようなところ以外は無理です。
ですから計測する数字も作業前後で違う値が出ます。
物質自体には人間が感じることが出来ないだけで、機械だと計測されやすい物質もあり「無臭」を機械によって判断するのは今の技術では困難です。
年々良い物が開発されてくるのでもっと精度の高い機械も出てくるかもしれませんけどね。
最終的には人の嗅覚を頼るしかない
最終的にはご依頼者様と弊社スタッフとで「6段階臭気強度表示法」と「9段階の快・不快度表示法」を用いて引き渡しを判断します。
人間の嗅覚で”臭いの強さ”とそれが”不快かそうでないか”という判断を複数で行います。
そこでお互いに納得するレベルまでなれば作業終了となります。本来自然界においては「無臭」ということもありませんし、無臭にこだわり過ぎるあまりに精神的にストレスになるようではいけませんので何事もほどほどにしたほうがいいでしょう。
ですから、我々は技術的な消臭も当然必要ですがそういった心理的なことを除去してあげることも必要となってきます。
「消臭剤を散布すればいい」、「オゾン脱臭機のスイッチをただ入れればいい」と思っているようではご依頼者からは信頼されないでしょう。
それを裏付けする理論、専門の機械、清掃方法、薬剤使用法などが必要となってきます。
そして、「リライブルさんにお任せしたからもう大丈夫!」と言って頂ける施工をすることが大事だと思います。
そのためには日々勉強と日々研究、そして人格形成も重要でしょう。
言っている人が信頼されないような人、誠実さがない人では説得力がありませんからね。
5月に向けて
今現在、GW前後は多少予定が埋まっていますがGW明けの中旬からは暇になりまそうですw
かなり仕事も落ち着いてきているのでお悩みの方は今のうちにお気軽にご連絡下さい。
最近では、「忙しいと思って連絡するのを躊躇していました」「こんな小さな案件で声がけするのは失礼かと思っていました」などと過分なことを言って頂くことも多くなりましたが、そんなことはありませんのでビシバシご相談下さい!!
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