こんにちは、特殊清掃.ASIAです。

前回ご紹介させて頂いた石狩市の孤独死とは別に同じく石狩市の一軒家の孤独死現場の見積もり依頼があり訪問させて頂きました。
今回は猫も数頭一緒に住んでいたので孤独死&猫臭の消臭依頼でした。

孤独死案件のお問合せが昨年の同時期よりも多くなっていると感じています。

それに比例せず、北海道では真の特殊清掃業社は増えていない気がします。

由々しき事態です・・・。

家屋が傷んでいる場合は予算的に合うのか?

訪問すると孤独死特有の”腐敗臭”よりは”猫尿臭”の方が強く、家屋内もかなり傷んでいるところがあったのでリフォームを行わないと人が住めないだろうというレベルでした。(入室レベルなら可能。しかし売買は可能かというと厳しいレベル)

特殊清掃だけでなんとかなるレベルと、もうそれだけでは無理なレベルがあります。

後者の場合、いくら特殊清掃を行っても満足のいく結果を得られない場合があります。

見た目的にも汚いとどうしても視覚的に臭ってしまう錯覚に陥ります(人間の嗅覚は案外いい加減なのです)

なぜ臭いを消したいのか?よく考えましょう

・どうしても原状回復しなくてはならないのか?
・賃貸物件の場合は売り止めにするのか?また貸し出すのか?
・家屋が古くてリフォームする方が高いのであれば解体するのか?売却するのか?

あらゆる判断をしなくてはなりません。

弊社としてはいい加減な施工はしたくありませんし、リフォームを絡めないと消臭出来ないレベルの場合はボランティアではありませんのでそれなりの原材料や日時、人件費など数十万円~数百万円の費用がかかってしまうことはご理解頂けると思います。

最近では「松・竹・梅」のお話をよくさせて頂くのですが、”最高級のコース”と”最低限のコース”では仕上がりに差があります。
まず予算ありきの場合は「3コースの中から選んでください」というお話をさせて頂くこともあります。

その家に1年住むのか10年住むつもりなのかによってもお金のかけ方があると思います。

消臭作業の方法

1.清掃をして臭いの源を除去する

消臭剤を撒くだけ、オゾン脱臭機のボタンを押すだけではありません。
入念に清掃を行わなければなりません。
ただのハウスクリーニングだけではなく、経験上「ここは入念にしないといけない」という箇所や、洗剤などが通常のものと違うものを使う場合もあります。
清掃道具の充実にも力を入れており、そこらへんの美装会社さんよりは良い物を揃えており引けを取りません。
ワックス一つにしても防臭効果の高い物を塗布することもあります。

2.柱など木材に染み込んでいる臭いは交換する、それが無理なら封じ込める

拭き掃除では取れきれない汚れはそいだり、けずったりして除去することもあります。
その後に防臭剤を塗布します。(防臭剤は企業秘密です)
コーティング技術や塗装技術もある程度学ばないといけません。
先日、東京で開かれたセミナーで聞いた関西で活躍されているクリーンメイトの西村社長の講義を聞き大変参考になりました。

3.オゾン脱臭

ある程度の臭いが収まった段階でオゾンを発生させます。
オゾンで分解するのが得意な臭気と苦手な臭気がありますので万能ではありません。
最近ではオゾン脱臭に頼らない消臭方法も研究しています。

4.バイオ消臭

オゾンでも取り切れない臭いで微臭な場合は善玉菌を利用した「プロバイティクス工法」で時間をかけて消臭を行います。
また、この時点では元々の悪臭はかなり減っているので芳香剤などで臭い物質を変えてあげる方法(マスキング法)も有効です。

5.リフォーム

現場によって作業順番が変わりますが、どうしても特殊清掃だけでは無理な場合は物質そのものを交換しないといけなかったり、見た目を綺麗にすることも消臭効果の一つです。
見た目が汚い、汚れていると「臭いそう」と過去の体験から脳が勘違いして、実際には感じない臭いも感じるような錯覚を起こしてしまいます。

全くの無臭は物質的に難しい

実際に鼻が良いとか悪いとかいう個人的な差はどうしてもあるので「全くの無臭」とするのは難しいでしょう。

そもそも物質にはなんらかの臭いがあるのでAさんには感じない臭いでもBさんには敏感に感じる臭いがあったりします。

臭いが「する・しない」ではなく、そのニオイが「不快でないレベル」まで落として引き渡しをしたいと思っています。

不快な場合は人間にとって害を成す物質の可能性があるのでストレスに感じますが、臭いがするしないは個人の趣向や嗜好の差があります。

臭いがするしないのレベルだと芳香剤や消臭剤などを使う「マスキング法」で臭いを変えてあげることで軽減されることが多いです。

ただ、臭気が強い時点でマスキング法をしてしまうと臭いがまじりあって余計に具合が悪くなってしまう恐れもあります。

ある程度臭いを減らしてあげないといけないことは言うまでもありません。

ですから消臭作業は必要なのです。

管理会社さんや火災保険などで対応するのに”報告書”が必要な場合は臭気測定器を使用し弊社で作成したものをご提出しますのでご相談下さい。

消臭業界の今後の予想

市販品の消臭剤や芳香剤だけでは強烈な臭いに対してはまだまだ無臭にすることは難しいようです。

どんな臭いにも万能に効くという夢のような消臭剤はまだまだ開発されていないようです。

ある特定の悪臭に対しては効果を発揮する消臭剤は業務用ではたくさんありますが結構高価なことも多く一般の方だと購入するのに躊躇してしまいますよね?

弊社でも現場で試してみては、「これは使える、これは使えない」と繰り返しております・・・。

それでもなかなか一通りのやり方では難しくいくつか引き出しをもっていないと対応できないことがあります。

臭い物質は様々な組み合わせがありその数は数十億と言われていますが、今後も増えて続けていく可能性があり無限大でしょう。

安価な中国製のオゾン発生器も売られてきていますが、「性能的にはどうなの?」というレベルです。

また某大手家電メーカーさんから発売された家庭用の次亜塩素を利用した消臭器も発売され、ますます臭いに関連した一般家庭向け商品は増えていくことでしょう。

しかし、そもそもの臭いの根源であるものを除去する清掃をしないといけないので我々の仕事は無くならないと思っています。

無臭に敏感すぎる日本人

弊社にご依頼して頂く方からも「ブログ読んでますが、よくそんなに仕事があるねぇ~?」と時折言われることがあります。

同業他社さんからは「もうそれだけやっていれば消臭作業余裕ですよね?」なんてことも言われますが、同じ現場は一つとしてなく、やればやるほど難しく感じ、やりがいを感じる仕事です。

まだまだ発展途上の業界でもあり、臭いに関する研究も各所で進んできている若い業界です。

一昔前は住宅の構造上空気の抜ける箇所も多く、臭いに対してそれほど敏感な世の中ではありませんでした。

現在では住宅の密閉性もあがったが故に臭いが籠るという問題や、隣人との距離が近いなどの問題。

そして一番の問題は「日本人無臭至上主義」という幻想に侵されている気がします。

そうは言っても気になる人には大問題の「におい」!

「特殊清掃」という言葉自体を聞いたことが無い人も沢山いらっしゃいますので、まだまだこれから弊社の存在を知って頂くことで困りごとの解消の一翼を担えればと思っています。

臭いに関するご相談は下記までお気軽にどうぞ。
電話でのご相談は無料ですし、道央圏内(札幌市、江別市、岩見沢市、北広島市、恵庭市、千歳市、石狩市)は見積もりも無料です。

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