こんにちは、特殊清掃.ASIAです。

先日、日本の平均寿命が更新されたと報道され香港に次いで全世界で2番目の長寿国となりました。
男性が約80.98才、女性が87.14才というから驚きです。

人生50年の時代から比べればある意味、2倍の寿命ですから2倍の人生を生きていることになるのでしょう。

ただ、それが経済的にも、健康的にも、家庭的にも充実した人生なら良いですが、これから老人の貧困層が増大することも予想されております。

不安を煽るわけではありませんが、核家族化により孤独死・孤立死のご依頼も増えてきていると実感しております。

結婚したくても出来ない世代、結婚したくない世代、異性に興味がない世代など色々と話題もありますが、最終的に頼るのは親族であり奥さんであり子どもであったりします。

離れた家族と定期的に連絡をとっていますか?

それだけでも万が一の際には発見が早くなります。


少子化問題や晩婚化、経済的な理由など結婚できない理由をあげればキリがないですが、生を得たからには遥か昔から脈々と引き継がれてきた「遺伝子の伝達」を引き継ぐ義務があるはずです。

「人が生まれて死んでいく意味」ということを考えたとき、下手に知識や知能が発達してしまいましたが、所詮人間も動物であり子孫を残すことが第一の意味ではないでしょうか?

お盆も近づいて参りましたので、「自分は一人だけで生まれてきたわけじゃない」ということを再確認するためにもご先祖のお墓参りなど行っては如何でしょうか?

孤独死現場の遺品整理

千歳市で死後1か月経過して発見された孤独死現場の遺品整理を行いました。

亡くなったA様は奥様と離婚して、お子様とは離れて暮らしていたそうですが、近所の方から「異臭がする」という通報があり警察が部屋に突入したそうです。

お見積り時も大量のハエとニオイがひどく重篤な現場でした。

ただ、お子さん(以下O様)のお話を聞けばこんなことになると思っていなかったので「手持ち(現金)がない」とのこと。
事情がありクレジットカードも作れないという状態・・・。

場所的には古い市営住宅で、売り止め(次の入居者を募集しない)にするということが幸いして、管理会社からは完璧な現状回復ではなく、不用品の撤去とある程度の清掃、消臭をすればいいという風に言われたそうです。

不幸中の幸いで、これを現状回復となるとリフォーム代を入れると金額的にはかなりのご負担になってしまいます。

知り合った”ご縁”もあり事情を汲んで通常よりも格安で見積もりを提示させて頂きました。

後日、O様から「お金の都合がつきました!」ということで正式なご依頼と作業着手金(前金)を頂き、残金はお部屋の引き渡し時にということで家の鍵を預かり作業となりました。

今回、「特殊清掃」という言葉もこの業界に携わることも初めてだったので本当に「どこに依頼していいのかわからなかった」というお話を聞きました。

そして、「今回同じように困った方のためになるなら」ということでブログ掲載にも承諾頂きましたO様、大変感謝しております。

またA様のことも面白おかしく掲示するつもりは毛頭ありません。

同じように不幸にも死後発見が遅れてしまったご遺族様の為にも掲載をさせて頂きます。

ここにA様のご冥福をお祈りいたします。

現場写真

こちらの寝室が亡くなっていたお部屋です。

※苦手な方は直視しないようご注意下さい。

写真はモノクロにしているのでわかりにくいですが、左奥に枕やシーツなど体液をたっぷり吸った物が置かれていました。

ここ最近の暑さもあり、腐敗が進むのは早かったことが予想されます。

ハエも数千匹は居たのではないでしょうか?

窓ガラスが真っ黒になるぐらいに居ました。
こういった現場のハエは比較的身体が大きいのが特徴です。

殺虫剤を大量噴霧してしばらく待ってから再入室をしました。

布団、畳もまだ体液が乾燥せず、生生しかったです。

畳をよけるとウジも大量にいました。

畳の下まで体液が浸透し下地まで汚染されております。
(写真中央区の色が違うところです。これは後日、切り取ることを了承頂きましたので作業を行います。)

これらの体液は、1cm四方くらいでもニオイが強く、なかなか時間が経過しても取れない強烈なものです。

これらを全く経験のないご親族がされることは精神的ショックが大きいのでお勧め致しません。

私共も肉親がこのようになってしまった場合は、自分たちで作業を行えるか躊躇します。

故人を知らない第三者だから出来るのですが、ふとした時にフラッシュバックしてくる恐れがあります。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)になりかねませんので専門家にお任せ下さい。

また、防臭マスクや防護服なども必要ですし、感染症、2次感染などしないように予備知識が必要となります。

そして、廃棄物に関する知識も必要で、弊社では各地方の一廃業者さんと連携して収集・運搬・廃棄しております。

家財撤去後のお部屋ですが、当然何もない状態です。

床にもハエの死骸がたくさん落ちていましたが当然こちらも取り除きます。
それでも、不思議なものでどこからともなくハエは現れます・・・。

こういった現場では窓を開けたままにしておくとニオイをたどってくるようで、また卵を産みますので開けっ放しにして放置するのはお奨め出来ません。

また、良かれと思ってニオイ付きの芳香剤などを置いていく管理会社さんやご遺族もいらっしゃいますがこれまた消臭作業時には逆アシスト状態になってしまいますので置かない方が良いです。

芳香剤は人が合成した化学物質の塊ですし、変なニオイになって余計に悪臭となり取れにくくなります。

あと、貴重品やご遺族様から取っておいて欲しいという物を残しております。


本来ならすぐに清掃と消臭作業に入りたいところですが、時間とスケジュール的な問題で後日となります。

またブログUPさせて頂きたいと思います。

特殊清掃業者が足りない

本日は江別市での孤独死現場の遺品整理のご依頼も頂きました。

タイトルにもつけていますが、孤独死現場、ごみ屋敷の片づけ、ペットの消臭など社会問題となっている現場を解決する法令順守の良い特殊清掃業者が今後ますます必要となってきますが、北海道ではまだまだ足りない状態と言えます。

「片付けだけは出来る業者」はいても清掃(簡易清掃だけではダメ)、消臭まで自社一貫で行える業者は少ない状態です。

もし、業界に興味のある方、起業したい方、新規事業を立ち上げたい方がいましたらお気軽にご連絡下さい。

全員にではありませんが、一般常識のある方には質問にお答えします。

※時折、言葉遣いのなっていない人から電話がきますがそういう方は相手にしませんので悪しからず。

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