北海道 特殊清掃.ASIA の久保田です。
昨日はお休みを頂いていたので故郷である旭川市に帰ろうか迷っていたのですが、朝から雷が鳴り響いていて雨がザーザーだったので断念しました。
普段は目覚まし時計が鳴っていてもなかなか起きられない私ですが、昨日は朝から聞いたことのないような大きな雷１発でたたき起こされてしまいました汗
札幌市内では落雷による住宅火災の被害もあったようで、道内では海上も含めて１日の間に約２８００もの雷が記録されたようです。
けが人などは出ていないということが不幸中の幸いではありますが、せっかくの休日が雷におびえる不安な１日となってしまいました。
特殊清掃・消臭には設備投資と知識・経験の両立が大切！
話は変わりますが、孤独死や自殺が起きてしまったご自宅の特殊清掃・消臭を行う上では専用の機械や消臭剤、洗剤や薬剤が必要不可欠です。
軽自動車が購入できてしまいそうな値段の高濃度オゾン脱臭機をはじめ、臭気測定器や薬剤など他にも色々な資機材を使用しますが、弊社でもそれらに行っている投資は数百万円以上にものぼります。
勿論、どんなに評判の良い消臭機材を所有している会社＝ニオイを消せる会社・・・とは限らず、どんなに良い物を導入していても、現場経験や科学的な知識が無ければ軽度なニオイは消すことが出来ても、難しいニオイに対しては焼け石に水状態になってしまうので装備と経験・知識を兼ね備える必要があると感じております。
特殊清掃業界ではとても有名になっている＜オゾン脱臭機＞に関しても、カビ臭や死臭など相性の良いニオイはあるものの、香水や芳香剤のニオイ・灯油漏れのニオイなどオゾンだけでは相性が悪いニオイもあります。
また、消したいニオイに対して使用する薬剤の選定を間違ってしまうと、ニオイの原因物質が分解しにくい物質に変わってしまったり、薬剤自体の不快なニオイが取れなくなってしまったりします。
実際に弊社でも、「他の会社さんに頼んだけどニオイが消えなかった！」
「ニオイを消せると思って使った薬剤のニオイが不快で困っている！」というようなお問い合わせもあるくらいなので、それだけ難しく、知識無しに行うにはトラブルの多い業種なのだと思います。
消臭剤も使用法や使用環境で効果が大きく変わる？
消臭剤に関しても数えきれないほどの種類の製品がありますが、〇〇臭に効く！と謳っている製品でも、使用方法や使用環境によってはまるで効果が実感できなかったり、全然違うニオイに効果が発揮されたり・・・ということもあるので、全国の特殊清掃業に携わる各社で色々な施工方法を試行錯誤している状態だと思います。
弊社でも、ホームページやブログを通して施工風景や施工法について写真を交えて掲載することもありますが、企業秘密もあるので他社さんにバレないように気を使ったりもします笑
消臭剤の散布方法にしても、数年前までは「この機械で消臭剤を撒くのが一番効果的！」と思っていた施工法でも、試行錯誤していくうちに現在では全然違う散布方法に変わっていたり、効果が無いと思い込んでいた薬剤が少しの工夫で思わぬ効果を発揮したりと、毎日が勉強と発見の連続なので油断ができません。
つい先日も、札幌市内にて孤独死が起きてしまったお部屋の死臭・腐敗臭の消臭施工していたのですが、クロスを剥がさない状態でも死臭は感じられないレベルまで落とせたものの、それまで影に隠れていたタバコのニオイが出てきて苦戦しました。
ご依頼主である管理会社様は死臭が無くなり仕上がりに納得して下さっていたのですが、クロスのある状態でタバコのニオイもまとめて消せればもっと満足度も高まると思うので今後も研究を続けようと思います。
毎週のように課題が見つかる現場を任せて頂ける環境に感謝です。
実験もかねて消臭道具の整備！
先日は実験も兼ねて、特殊清掃や消臭の仕事で使用することの多い業務用噴霧器フォグマスターへの感謝の気持ちを込めてお手入れを行いました。
業務では色々な道具を使用することは先ほども書きましたが、無くてはならない道具も沢山あり、上のフォグマスターもその１つです。
薬剤を非常に細かいミクロンレベルの粒子にして噴霧することができる優れた噴霧マシーンです。
外装は日々の使用により付着した薬剤やら汚れなどで曇りがあったので、磨きお手入れしました。
↓ フォグマスター外装のお手入れ後
今回は外装がメインではなかったので「眩しい！」というほど劇的な変化はありませんが、全体的に曇りが少なくなったのでスッキリしました。
このフォグマスターはアルミ製なので軽くて扱いやすいというメリットがある反面、材質の特性上アルカリの薬剤に弱いというデメリットもあります。
アルミ製品が強いアルカリに晒されると水素を出しながら分解（腐食）してしまいます。
今回は薬剤を入れる部分である受け皿の中身がこれにより黒く変色してしまっていたので、どれくらい戻せるものなのか？実際に試してみました。
↓ アルカリ焼けしたアルミ部分（洗浄前）
外側と同じように銀色だった部分がアルカリにより黒く変色し、腐食しています。
レンジフードやシロッコファンの清掃を行っているとよく見かける、洗剤による黒い垂れ跡？も先ほどの化学反応によることが多いです（写真が無くて申し訳ないです）。
レンジフードを清掃したことがある方なら分かる、普通に洗浄するだけでは中々消すことが出来ない黒シミです。
レンジフードの清掃をして汚れを落とすと、前に清掃した方が強いアルカリ洗剤を使用した際に付いたと思われる
黒い変色が見つかることも多く、その変色により清掃後の仕上がりが綺麗に見えないこともあるので悩んでいました。
５分ほど作業してみると・・・
↓ アルカリ焼けしたアルミ部分（洗浄後）
完全には取れていませんが、黒い変色が薄くなって明るくなったのが伝わりますか？
写真はなるべく同じ場所、同じ角度、同じ光加減で撮影しております。
今回は重度だったので完全には消せませんでしたが、軽度な垂れシミくらいであれば消せそうな手ごたえを掴めたので私としては大きな収穫でした。
おわりに
消臭にしても清掃にしても共通して言えますが、私達特殊清掃業者は業務用の機械や特殊な薬剤を扱う機会が沢山ありますが、だからこそ正しい知識と経験を持って行わなければ特殊な薬剤により材質を傷めてしまったり、施工後にそのお部屋で暮らす人の健康に被害を与えてしまう・・・ということも大いに考えられます。
ご依頼者様は、そういった知識を持たない方も多いと思うので、そうしたミスに気づかないこともあると思いますが、「気づかれなければいい」「ニオイが消えればいい」というだけではあまりにも無責任だと思うので、そうしたミスを起こさない為にも勉強を続けていこうと思います。
札幌市近郊（江別市、岩見沢市、石狩市、小樽市、北広島市、恵庭市、千歳市など道央圏）はお見積りは無料です。
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