北海道の特殊清掃士～冬の北海道は過酷です！ / 札幌特殊清掃灯油漏洩消臭、火災現場消臭、床下洗浄など保険対応可

こんにちは、北海道 特殊清掃.ASIAの久保田です。

新年を迎え、札幌市内でも孤独死によるお問合せが増加傾向にあるそうです。

豊平区内だけで孤独死が8件も・・・

どうやら年末年始休暇で実家等に帰省した際に亡くなっているのを発見・・・というケースが多いようで、豊平区内だけでも新年が始まって１週間ですでに８件も見つかっているとのこと。

これは懇意にさせて頂いている管理会社の社長様から聞いたお話です。

豊平区内だけでもこれだけ見つかっていることを考えると札幌市全体ではさらに多いことが容易に想像できます。

孤独死自体を防ぐことが出来ればよいのですが、単身の高齢者が増加し、近所付き合いも少なくなっている現在の日本は”孤独死”がとても起きやすいです。

”単身の高齢者”はこれからも増えていくことが予想されますし、”近所付き合いの希薄化”についても、物騒な事件の報道が多いという背景から「近所の方でも信用できない」➡ 近所付き合いが減る・・・となってしまっていると思うので”自動犯罪者識別システム”みたいな画期的な技術でも出てこない限り解決は難しいと思います。

北海道で起きてしまう冬の孤独死

ここからは少し現実的な話（孤独死後のご遺体の話）になってしまいますが、孤独死が起きてしまい発見が遅れるとご遺体の腐敗が始まり、独特の死臭を放ちながら体内の微生物によって分解されていきます。

この時期の北海道は気温がかなり低いという事もあり、暖房が無ければ室内でも氷点下になってしまうので腐敗の進行がほとんど進まない・・・というケースもあれば、暖房（ストーブやコタツ）によって腐敗の進行が早くなってしまうケースもあります。

私が入社する前の話にはなりますが、弊社で行わせて頂いた特殊清掃の中には、灯油代の支払いを自動引き落としにしていて、ストーブ前で亡くなってしまい、灯油が無くなりそうになると自動的に補給されるようになっていて灯油が尽きることなくストーブが焚かれ続けていたケースもあったそうです。

不思議なことにその時は、「ストーブが焚かれ続けていた」という状況とは裏腹に死臭がほとんどないような状態だったそうで弊社の社長でも初めてのケースで驚いたと言っておりました。

ストーブが焚かれ続けていたことにより腐敗よりも乾燥が進んだことが予想されますが、珍しいケースだと思います。

※故人は細身の方だったので脂肪が少なく臭気が抑えられたということも付け加えさせて頂きます。

北海道の寒さは本州の方には異次元？

北海道に住む方であれば毎年のことではありますが、この時期の特に朝晩の冷え込みは本当に寒いですね！

夜寝る前にストーブのタイマーを忘れてしまった次の日の朝は布団から出られなくなってしまいます。

とある日の朝、車の温度計を見てみると・・・なんと－２４℃！！

「いやいや－２３℃でしょ！」となったと思いますが、実はこの写真を撮る直前までは－２４℃になっていたので写真に残すために車を止めたのですが、車を止めた頃には－２３℃になっていました。

私の故郷でもある旭川市は、日本の最低気温（氷点下４１℃）を観測した街で＜氷点下４１℃＞というお菓子もあるくらいなのですが、私の記憶に残っている中で寒い時でも－２１～２℃くらいだったはずなので、今まで私が体感した天然の寒さの中では最高記録（最低記録？）でした。

去年の12月は過去最高レベルで雪が少なく気温も高かったので、「今回の冬は除雪も少なく暖かく過ごせるかも？」という淡い期待がありましたが、やはり安定して寒いですね。

私の住んでいるアパートも年末年始休暇を終えて実家から戻ると大雪の影響で駐車場が凄いことになっておりました。
↑　帰省ラッシュで手前の方は車が無いですが、本来なら奥の車に続いて目の前まで車が並んでいるスペースです。

私の駐車スペースは軽自動車専用で少し小さめなので除雪も簡単だったのですが、この量の除雪は除雪機が無ければかなり大変です。

上の写真は前日の夜から次の日にかけて降った雪の量なのですが、北海道の冬の特殊清掃やご遺品の整理では、長期間に渡って人が住んでいない一軒家で行わせて頂く場合も多いので、雪が積もり過ぎていて除雪をしないと玄関まで辿り着けないこともあるくらいです。

特殊清掃や消臭を行うにも、室温を上げないと汚染部分がガチガチに凍っていて溶かさないと手が付けられなかったり、消臭剤や薬剤が凍ってしまったり、「消臭できたかな？」と思っても寒くて臭いが出にくくなっているだけという場合もあるので、室温を上げながら消臭・確認作業を行っていくことが必要になります。

「寒くて大変！雪が多くて大変！」ととても大変そうに書いてはおりますが、このような環境は日本の中でも北海道が唯一だと思うので、その北海道ならではの苦労体験が出来ているのはとても新鮮に感じていて、そうした体験を本州の方に自慢げに話したい？というと変ですがそれくらい誇りにも感じています。