こんにちは、特殊清掃.ASIAです。

先日は消臭に関するお問い合わせが多い日でした。

「どこに相談すれば良いのかわからなかった」という声を多く頂きます。

北海道では消臭に力をいれている企業はまだまだ少ないのでもっと周知告知していかないといけないと思う今日このごろです・・・。

今日は火災現場の消臭についてお話致します

火災の消臭といっても、大火でほとんど焼けてしまったお宅は残念ながら解体をするしかありませんが、家屋の母体が残っていて密閉空間を作れる状態であればオゾン脱臭は可能です。

俗にいうボヤという状態だと、消臭効果が非常に高いです。

「いつか自然に消えるだろ~♪」

・・・というのは大きな間違いです!

そのまま何もしていない状態だと煤臭いのは2~3年は消えない物質と言われています。

臭いまま、悩みを抱えたままでいても自然には消えませんし、換気だけでは無理です。

まして、市販の芳香剤の多くは”マスキング法”で臭いを匂いで被せるのでスス臭には全く効果がありません!

機械のスイッチを入れて終わりではない!

また、作業工程としては、リフォームの有無にもよりますが、徹底した清掃が必要となります。

ですから、消臭といってもまずは清掃7割、消臭剤1割、オゾン脱臭2割というような配分でしょうか?

清掃もススの場合、通常の洗剤で落ちないことの方が多いです。

特殊な溶剤を使用するので作業は防護マスクや防臭マスク、防護服を着て行うので大変です。

また、場所によってはグラインダー(研磨する機械)で表面を削り落とさなくてはいけない場合もあります。

空気の流れがある換気扇や換気口などの箇所は特に念入りに清掃します。

下は一例ですが、換気口が煤で黒くなっています。これを放置しておいては全く意味がありません。


外せる箇所は出来るだけ外して綺麗にしないと、ここからススは微量でも感じますのダメです。


またコンセントの穴、スイッチカバー裏にまで気を配らないといけません。

時間と予算が許すのであればスス臭い状態からかなり臭気レベルを落とすことが可能です。

人間が太古から生きていくの必要な火災の恐ろしさが、先祖代々我々のDNAに組み込まれているので火災臭には敏感になっているようです。

火災現場消臭のお値段は?

「実際はいくらくらいかかるの?」という質問を頂きますが、作業人数、作業日数、臭気レベル、リフォームの有無により変動しますので現地見積もりが必要です。

ただ本当に軽度の消臭作業のみであれば数万円で出来る場合もありますし、数十万円かかる場合もあります。

店舗や倉庫などのように清掃箇所が多い、敷地が広い、天井が高く高所作業が必要、作業日数がかかる場合などは数百万円というケースも珍しくはありません。

ただ、店舗などの場合はにおいが元で閉店しないといけない日数が増えれば売上減にもなりますし大打撃です。

男性よりも女性のほうがニオイに関することは敏感だと言われています。
まぁ、年齢にもよりますし、人生体験や職種によって嗅覚の個人差は非常に大きいですけどね。

個人差が大きいからこそ難しい仕事でもあります。

当社では臭いの強さを計測する臭気測定器も用意しております。

法人様の場合、そういった数値化されたものがあると安心するという方も多いです。

飲食店の実例

どこの店舗とは申せませんが、ススキノのとある店舗でボヤがあり「リフォーム業者には3百万円と言われたけど、消臭作業の60万円で無事済んだので支払いが1/5で済んで助かったという」方もいらっしゃいました。

リフォーム業者さんの立場からすると消臭作業を行わず、新品に交換したほうが確実に臭いが消えるし、売り上げ確保にもなるので全交換をお勧めしてきます。

当然、物質を丸々交換した方が匂いがなくなるのは当然のことです。

お金と時間に余裕があるならば、私もそちらをお勧め致します。(おいおい!)

しかし、店主のご意向は「なるべくお金がかからないで、閉店期間を短くしたいので何とかしてほしい」という相談でした。

1日の平均売上が20万円の飲食店の場合、リフォームに1週間がかかり閉店すると単純に売上140万円とリフォーム代の300万円ですから合計440万円の損失です。(消臭代60万円なので1/7の損失で済みました)

店主の立場なら「ただでさえボヤが起きて損失が出るのに(泣)」・・・と思いますね。

であれば、消臭作業を2日~3日で速やかに行ったほうが、店舗の売り上げと顧客を逃さずにすみ経済的損失も抑えることが出来ます。

幸いにして、燃えている箇所もなく、リフォームをする必要がない状態でスス臭かったので清掃と消臭で臭いを気にならないレベルまで下げることが出来、満足して頂きました。

もともと炭火を使う店舗なので全く無臭ということは無かったことも幸いしております。

でも、「当社のような消臭業者の存在を知らず、相談をしていなければどうなっていたか・・・」

大損失でしたね。

ですから当社を知ることは得をすることでもあると自負しております。

煤臭の化学的な真面目な話

ここのブログで言う「スス臭い」というのは一般的なわかりやすい言葉を使っていますが、実は何が燃えたかによっては火災現場は複雑な化学反応が起きています。

もともと、建物の建材は色々な物質が使用されているのは理解できると思います。

木が燃えたのか?
紙が燃えたのか?
石膏ボードが燃えたのか?
ビニールが燃えてのか?
油が原因の火災なのか?
機械からの発火なのか?
タバコからの発火なのか?
・・・など色々な状況が想定されます。

代表的な火災臭成分は・・・
フルフリルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n-ブチルアルデヒド、n-バレルアルデヒドのアルデヒド系

トルエン、ペンタン、プロパン、ベンゼン、塩化水素、ヘキサン、イソペンタンなどがあります。

しかも、臭気成分としてはこれらの物質が多く含まれていて一つが原因ということはないのです。

一般の方からするとなんのこっちゃかわかりませんよね?
ましてや目に見える物でもありませんし・・・。

これが酸性物質かアルカリ性物資なのか、によっても消臭剤のチョイスが変わったりします。

いずれにしても消臭作業は機械のスイッチを押して終わりということではありません。

火災消臭(煤臭)の除去は難しい?

特殊清掃を行っている業者のなかでも火災現場の消臭を実際に行っている業者(出来る業者)は全国でも多くありません。

機材、人材、リフォーム、清掃、知識、経験など色々と必要なことが多いので当社としても日々勉強していかねばなりません。

まだまだ、この分野は技術的に向上することが出来る分野だと思っています。

当社は火災消臭が得意な「特掃最前線トラスト」の北海道支社として業務提携をしており情報交換を行っております。

また、特殊清掃業界ではなくてはならないオゾン脱臭機の販売でお世話になっている㈱カイコーポレーションが発起人となった「災害復旧ネットワーク研究会」の北海道で唯一の立ち上げメンバーにも参加させて頂いております。

まず、電話相談から始まりますので、万が一こういった消臭が必要な時はご連絡下さい。

全ての火災現場をブログでは紹介出来ないのですが、なるべく知っていただく努力をして参ります。

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