ニオイは”くさい”と思う判断基準が個人個人で違います。
それは嗅覚の感度の違いにもよりますが、好みや生活習慣などの違いもあります。
例えば、柔軟剤の臭いや香水の匂いで好き嫌いが分かれる体験をした方は多いと思います。
また、微香だと癒されるが、強烈な臭いだと嫌な臭いに感じることもあると思います。
ただ、それを数値化したり、物質名を特定することは一般の方には難しいです。
臭気測定器もありますが、外環境に影響されることも多く精度はまだまだ改良の余地があると思います。
そこで40万種ある臭いの中でも【基準臭】というものがあります。
各国で違いはあるのですが日本の場合は以下の10種類がそうです。
①ベータフェニルエチルアルコール(バラの香りに似たニオイ)
②シクロテン(プリンのカラメルを焦がしたようなニオイ)
③イソ吉草酸(ぬれた足、靴下のニオイ、汗くさいニオイ)
④ガンマーウンデカラクトン(桃に似たニオイ、果実臭)
⑤スカトール(糞便のニオイ)
⑥シクロペンタデカノリド(ムスクのニオイ、化粧品に使われているニオイ)
⑦フェノール(石炭酸のニオイ、病院のニオイ)
⑧ディーエルカンファー(化粧品、防虫剤などに使われているニオイ、樟脳(クスノキ)のニオイ)
⑨ジアリルサルファイド(にんにくのニオイ)
⑩酢酸(お酢のニオイ)
消臭作業を行うにあたり、どのような臭いが近いかを判断し、どのような消臭剤を使用するかは経験が必要となります。