特殊清掃と消臭作業はセットで行われることが多々ございます。
ここではどのような消臭方法があるのかご説明致します。
大きくわけて7週類が挙げられます。
①オゾン消臭
概要:オゾンを室内に発散させ、空気中の臭気物質を酸化させる方法。
長所:室内の臭気全般に作用し、除菌効果もあるため孤独死現場などでは多用されている。
短所:多量に吸い込むと人体に有害であるため取扱いに注意が必要。オゾン発生させる機械が高額。
②液体消臭剤
概要:液体の消臭剤をスプレーや噴霧器などで噴霧し、消臭する方法。
長所:瞬間的な消臭効果が得られる。
短所:時間とともに効果が落ちる為、消臭効果に持続性がない。単発だと弱いがオゾン消臭と併用すると効果的。
③コーティング消臭
概要:抗菌性イオン等とのイオン結合や、臭気の吸着剤を用いた消臭により、異臭を閉じ込める方法。
長所:臭気を閉じ込める方法で、消臭作業を行った後の現状回復には最適で効果も長期間効果が続く。
短所:材料が高価だったり、まだ広く浸透していないため業務秘密だったりとまだまだ開発の余地がある手法。
④固体吸着剤
概要:活性炭や竹炭などを室内に置き、臭いの粒子を付着させることで脱臭する方法。
長所:吸着剤を置いておくだけなので簡単、比較的安価。
短所:短期間で臭いを消すような現場では効果が期待できない。
⑤空気清浄機(イオン式)
概要:空気中の微粒子に高電圧をかけることで帯電させて、電極版などに付着させる方法。
長所:煙や煤の除去に適している。
短所:機械を通過した空気のみしか脱臭出来ないため、広い現場だと機械が大量に必要な上、効果薄。
⑥光触媒法
概要:酸化チタンなどの光触媒を光に当てて、発生したオゾンもしくはイオンの働きで消臭物質が酸化分解する方法。
長所:消臭効果のほかに除菌効果もある。
短所:空気清浄機と同様、広範囲の消臭に向かない。
⑦森林浴消臭
概要:植物精油消臭剤を室内に発散させることで、臭気物質と接触させ、臭いのない物質に変化させる方法。
長所:気体による消臭で部屋全体をゆっくりと消臭するタイプ、人体への悪影響はほとんど無い。
短所:消臭剤を多く使用する割に強烈な臭いには満足を得られる効果は見込めない。
それぞれの消臭法には一長一短があり、万能の消臭法はなかなかありません。
孤独死現場やゴミ屋敷、ペット臭など強烈な臭いを短時間で消さなくてはならない場合は①~③が有効と思われます。
④~⑦は家庭用や臭いの弱いところだと有効でありますが、特殊清掃の世界ではほとんど使用しません。